Let's talk about eggs! Part 2 Onsen eggs

たまごの話 その2 温泉玉子


温泉玉子は、日本風のポーチドエッグです。温泉というのは、湧き出る天然のお湯のことで、日本では山の中や海岸にも湧いていることがあり、そんな自然の中で生まれたミネラルたっぷりのお湯を楽しめように、または弱った身体を癒すために作ったお風呂のことも温泉と言います。雪の降る山奥で猿たちが温泉に浸かっていることもあるんです。日本の文化を語るなら、日本にいるみんなの大好きなお風呂の文化について語ることは外せません。『千と千尋の神隠し』の舞台も温泉旅館ですね。今回は、そんな日本の温泉文化で生まれたたまご料理をご紹介します。




温泉がたくさん湧き出る場所は、日本各地で温泉の街となり、多くの観光客で賑わいます。そこに滞在すると、旅館での朝食には必ずと言っていいほど、温泉玉子が出て来ると思います。元々は温泉の湯や蒸気で茹でていた茹で玉子ですが(今も温泉地にはそのような温泉玉子があるところもあります)、ここでは昨今一般的になった温泉玉子、今にも温泉に浸かってきたような黄身も白身も柔らか~い不思議な温泉玉子の作り方を書きます。


でも、その前に、基本的なゆで卵のコツを。料理の科学よ!

So, let's talk about how to boil the perfect egg!





1.【白身をボロボロにしないコツ】

For smooth eggs white


温度差があると白身はボロボロと崩れやすくなります。茹でる時は卵を常温にしてから、それから卵と大体同じ温度の水から茹でるといいです。

がしかし、便利な道具があります!「卵の穴あけ器」というものがあって、それでプスっと殻に小さな穴を開けると、殻もツルりと剥きやすくなる上に熱湯から茹でても大丈夫。

日本では100円ショップに売られているけど、700円程でスイスでも見つけました。もしなければ、怪我に気を付けながら卵のお尻を針で刺してみてください。


Sudden changes in temperature make egg whites clumpy and more likely to stick to the shell. One way to stop this happening is to let your eggs come to room temperature, then move them to water that's roughly the same temperature before boiling.

But I know a way to make this easier! In Japan, we use a tool called an "egg-hole puncher" which pricks a tiny hole into the egg's shell before boiling. Not only does this make the shell very easy to peel, but even if you put your eggs straight into boiling water, the whites won't stick to the shell.

You can get these in 100-yen shops in Japan (Note from Jess: that's like a pound shop or dollar store!) but I've found them in Switzerland too, for around 700 yen. You could also use a needle to prick your eggshell (but be careful of your fingers!)


2.【もし殻にひびが入った時のコツ】

What to do if your shell cracks


湯の中にお酢を入れると白身の流出を防げます。ポーチドエッグを作る時にお酢を入れるのは、この作用を利用して白身をまとめるためです。


Putting a little vinegar in the boiling water will stop any white escaping. This is also a useful tip for poaching eggs - add vinegar to the water for tidy egg whites.


3. 【黄身を中心に持って行くコツ】

 For a yolk right in the middle of the egg


卵を湯の中に入れて、すぐにくるりと水流を作ってやさしく卵を転がしてください。こういう時は菜箸が便利です。


Stir the water as soon as you put the egg in, so that the egg gently spins around in the current. Japanese cooking chopsticks are handy for doing this.


4. 【茹で加減のコツ】

 A note on water temperature


鍋の中のお湯はぐつぐつと沸騰させないで大丈夫。黄身は70℃、白身は80℃で固まり出すので殻を割らないためにも気を付けて火加減を。そして大切なのはこの数字。6分!10分!13分!これがソフト、ミディアム、ハードボイルドの目安です。タイマーにペンで数字を書いておくことをおすすめします。


Your water doesn't have to be absolutely boiling - yolks actually harden at 70℃ and whites at 80℃, and shells tend to crack at higher temperatures. The number of minutes is more important than the number of degrees - 6 for soft, 10 for medium, 13 for hard! Write these on your timer and you won't forget!


ということをまとめたのが、上の絵でした。よければ、その画像をそのままメモにしてください。



ところが、温泉玉子はこのような作り方ではできないのです!

温泉玉子は、黄身も白身も固まり始めた絶妙な状態だからです。


先ほど、白身は70℃、 黄身は80℃で固まり始めると書きました。


温泉玉子は、62-65℃のお湯の中で25分掛けてゆっくり茹でることが肝心なのです。そうすれば、今にも気持ちい温泉に浸かってきたようなたまごになります。

※ただし、25分を過ぎるとただのゆで卵になってしまうので気を付けて!


これは温泉玉子を作る時のわたしのイメージ。


温泉玉子を単品で食べる時は、鰹と昆布でとられた出汁や醤油を掛けて食べることが多いです。また、これは殻に入ったポーチドエッグとも言えるので、サラダに載せたり、牛丼(薄切りの牛肉を主に醤油と砂糖で煮込んだものを白いご飯に載せたもの)に添えられたりします。やはりとろける黄身は美味しいからね!


ということで、わたしが日本のレストランで働いていた時、料理に使うために仕込み時間に一度にたくさん温泉玉子を作ることは多くありました。うっかりタイマーのスイッチを忘れた時は大変。25分後なんて、他のことをしていたらすっかり忘れてしまうものです。何度もただの茹で玉子にしてしまい、自分で食べることに...


確かに自分で作るには温度と時間の管理は少し面倒。だから、日本ではコンビニやスーパーでも買うことができるんです。でも、初めて日本に来る人は卵を買う時は気を付けて!一見、そのたまごはなんの変哲もないたまごに見えるから。殻を割った時に驚かないためにも。


日本でたまごを買う時、生卵、温泉玉子、ゆで卵の三種類の選択肢があることを覚えていてください。そして、温泉玉子を見つけた時、日本の素敵な温泉のことも思い出してください。きっとそのたまごは、もっと美味しくなるはず。



たまごの話は、まだまだあります。次回 part 3は、200年前の江戸時代の日本で生まれた奇想天外なたまご料理について!お楽しみに!

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